インプラント手術に有用な機器。その名も”メディフュージ”。
採取した血液を遠心分離にかけ、血小板とフィブリンを多く含んだ、
Platelet Rich Fibrin (PRF) や、 Concentrated Growth Factor (CGF) 呼ばれるゲル状の層を作り出す装置です。
再生医療の三要素というと、
細胞-cell、 足場-scafford、 増殖因子-growth factor
なのですが、この CGFは、増殖因子をたくさん含んだ血小板と、再生の足場となるフィブリンからできたゲルなのでインプラント治療の際に骨を増やす手術をする時など、大きな力を発揮してくれます。
同様のもので、約10年前から Platelet Rich plasma (PRP) というものがありましたが、採血量が多かったのと、ゲル化させるのに血液凝固剤を添加する必要があったりで、少しブームが去っていた感じでしたが、この CGF は採血量も10ccと少なく、遠心分離の回転数と時間の調整で、血液中の凝固因子を刺激し、添加物無しでゲル化した血小板とフィブリンを取り出すことができ、とても使いやすくなっています。
薄く延ばして膜状にする事で、これまで骨再生のバリアー膜として使っていたコラーゲン膜の代わりに使うこともできます。
当然CGF は自己血由来ですので、コラーゲンのような動物由来の材料の使用を少なくでき、手術の安全性も高まります。
まず血液を10ccとります。
そして13分間遠心分離にかけると
こんな感じの黄色いゲルが取り出せます。この中には再生に必要なものがぎっしり詰まっています。
先日のオペケースで当院院長がさっそく使用しましたが、傷の治りが早くてきれいなのに驚いたとのことでした。
創傷治癒に必要な増殖因子がたくさん入っているからでしょうね。
このCGFまだまだ様々な使い方の可能性が考えられ、また、自分の血液を使うということで、安全性やコストの面で、患者様にも大きなメリットがあると思います。
歯科用コンビームCT、ピエゾサージェリーと並んで、このメディフュ―ジから作られるCGFがナディアパークデンタルセンターでのインプラント治療になくてはならないものになっています!
|